日本は、慢性的なエンジニア不足に悩まされています。そもそも、日本は少子高齢化が進行しており、IT業界に限らず多くの業界で人手が不足しているのが実情です。
もっとも、IT業界の人手不足の原因は少子高齢化だけではなく、子供がプログラミングを学ぶ機会がさほど多くはないのも大きな原因です。2020年に、ようやく小学校でのプログラミング教育の必修化が始まりましたが、これで将来が安泰とはなりません。
学校で子供がパソコンを活用する機会は、海外と比べて日本の方が圧倒的に少ないのです。昔と比べれば前進はしたものの、日本のプログラミング教育は海外と比べると大きく遅れており、この遅れを取り戻すのは簡単なことではありません。
また、日本の教育制度では子供たちが専門的なプログラミングを学ぶ機会は少なく、将来のエンジニアを育てるための土壌ができていません。ただでさえ少子高齢化で働く世代が少なくなりつつある上に、教育制度も整っていないというのがエンジニア不足の大きな要因です。
エンジニア不足は深刻ではあるものの、IT業界は非常に多くの需要があるため、エンジニア志望の学生や、異業種からエンジニアに挑戦する人も少なくありません。事実、需要の大きさに追いついていないだけで、エンジニアの数自体は増加傾向にあります。
また、海外から日本にやってきて働く外国人エンジニアも増えています。以前と比べると日本との賃金格差は縮まりつつあるものの、東南アジアの国はまだまだ給料が安いところも多く、日本にやってきて稼ぐエンジニアも珍しくはありません。
慢性的なエンジニア不足がいつまで続くのかは不透明ですが、いずれにしても外国人エンジニアに頼る傾向は今後も続くでしょう。